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煩悩と生きる

思ったこと

欲にはエネルギーがある。

欲が人を歩かせるし、欲が人に言葉を与えるし、欲が人に服を着せる。

希望という言葉は綺麗だけど、結局は希望も欲の一種にすぎない。

 

 

時に欲は「煩悩」と呼ばれる。

煩悩は人の心を虫食み、不満を抱かせる。

煩悩は妬みや愚痴を生み、時に争いも生む。

 

 

世の中に煩悩は108個もあるらしい。

除夜の鐘が108なのも、この煩悩の数と繋がっているからだとさ。

煩悩についてちょっと調べてみたけれど、例の如く色んな説があった。

そして結局、煩悩とは何かわかならい。

 

 

煩悩を捨てたい時期があった。

煩悩を捨てれば不満が消えると思っていたから。

何となく冥想を繰り返して煩悩を捨てようと思っていた。

けれどある日、煩悩を捨てると人はもぬけのからになる気がした。

そしてもう捨てようとするのは止めた。

まあ、結局は煩悩に負けたと言われそうだけどね。

 

 

人間と動物の間に境界線があるとすれば、それは欲であり煩悩ではないだろうか。

自然の摂理から離れた苦悩というものこそ、人間が人間であることの証拠だと思う。

 

 

そもそも煩悩を捨てたいってのが煩悩なんだ。

 

 

小説を書くことは私にとって快楽なのです。

この快楽を手放したくないという欲望が、私にはあります。

煩悩は捨てなくてはなりませんが、私はいい小説を書きたいという煩悩だけは、いまも捨て去ることができません。

死ぬまで煩悩を抱えて生きるのが、人間というものです。

煩悩を完全になくせばブッダ(悟った人)ですが、世の中はブッダばかりになってしまったら、ちょっと困るでしょう。

だから私は、そんなに立派なお坊さんではないのです。

瀬戸内寂聴

 

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